歯科用マイクロスコープとは

歯科用マイクロスコープは、治療する部分を拡大し、光を当てて見るための、歯科用の顕微鏡です。

歯科用顕微鏡とも呼ばれます。

当院では、根管治療、かぶせ物の確認、仮歯や完成した歯の確認、歯周病の処置に使っています。

当院の歯科用マイクロスコープを下から見たところ。対物レンズ、倍率を切り替えるつまみ、照明のケーブル、接眼レンズが写っている
当院の歯科用マイクロスコープ

歯科用マイクロスコープのしくみ

一般的な歯科用マイクロスコープのしくみを、見るまでの流れに沿ってご紹介します。

  1. 光を当てる:照明の光を、対物レンズを通して、治療する部分に当てます。
  2. 倍率を切り替える:つまみを回したり、ズームを使ったりして、倍率を変えます。
  3. 両目でのぞく:左右の接眼レンズからのぞき、拡大した部分を立体的に見ます。接眼レンズは、見る人の視力に合わせて調整できます。
  4. 画面に映す・記録する:カメラをつなぐと、見ている像をモニターに映したり、写真や動画として記録したりできます。

一般に、倍率を上げると、細かな所は大きく見えますが、一度に見える範囲は狭くなり、ピントの合う奥行き(被写界深度)も浅くなります。

そのため一般には、全体の位置を確かめるときは低い倍率、細かな所を見るときは高い倍率というように、目的に合わせて切り替えて使われます。

当院では、マイクロスコープで拡大した像を、治療の画像を映すモニターにも映して確かめています。

接眼レンズとアームの部分に、カメラを取り付けた歯科用マイクロスコープ
カメラを取り付けた歯科用マイクロスコープ

当院が歯科用マイクロスコープを使う理由

歯を、繊細なセンサーと考えているから

院長は、歯を、食べ物を噛むだけでなく、細かな感覚を受け取るセンサーだと考えています。

その歯を扱うには、治療する部分をよく見て、細かな処置を重ねることが必要だと考えているため、マイクロスコープを使っています。

根の中には、細かな構造があるから

根管治療で相手にするものには、歯の亀裂や、根の先の近くで枝分かれした細い管(根尖側枝)など、肉眼では捉えにくいものがあります。

マイクロスコープは、こうした所を拡大し、光を当てて確かめるために使います。

マイクロスコープで拡大した歯。中央に、根管の入口の暗い穴が見える
マイクロスコープで拡大した、根管の入口

境目や、歯に付いたものを確かめるため

かぶせ物では、歯との境目や合い方(適合)を拡大して確かめます。

歯周病の処置では、歯の周りに付いた歯垢(しこう)や歯石を、拡大して見ながら取り除きます。

当院での実際

どの治療で、何を見るか

治療の種類と、確かめたいものに合わせて使います。

治療使う場面見るもの
根管治療根管の中を処置し、根の先の状態を確かめるとき根管の形、根の先の開口部、歯の亀裂など
かぶせ物かぶせ物の合い方を確かめるときかぶせ物と歯の境目、そこにすき間がないか
仮歯・完成した歯仮歯や完成した歯を確かめるとき形と仕上がり
歯周病の処置歯の周りに付いたものを取り除くとき歯垢や歯石

根管治療では

「マイクロスコープエンド」は、根管の先にある出口(根尖口)を、マイクロスコープで直接見ながら進める根管治療の呼び方です。

根管治療の工程は、根管治療のページの「当院の根の治療の進め方」でご説明しています。

かぶせ物・仮歯・完成した歯では

かぶせ物は、歯との間にすき間がないか、合い方を拡大して確かめます。

仮歯や完成した歯も、マイクロスコープで確かめます。

マイクロスコープで分かるのは、拡大した部分の形や境目です。

かぶせ物が噛み合わせや顎の動きに合っているかは、顎の動きの記録と咬合器をもとに考えます(下の「分からないこと」の表)。

技工室の顕微鏡との違い

歯科用マイクロスコープの接眼レンズをのぞく院長
歯科用マイクロスコープを使う院長

このページのマイクロスコープは、お口の中の治療する部分を見るための機器です。

お口の外で、技工物を拡大して見ながら作業する顕微鏡は、技工用の実体顕微鏡のページでご紹介しています。

歯科用マイクロスコープで分かること・分からないこと

歯科用マイクロスコープで分かること

  • 光を当てた治療する部分の、拡大した立体的な像
  • 根管の入口、根管の形、歯の亀裂など、見える範囲の細かな形
  • かぶせ物と歯の境目や、合い方
  • 歯の周りに付いた歯垢や歯石

分からないこと・当院での補い方

マイクロスコープは、見るための機器です。

一般に、倍率を上げるほど、一度に見える範囲は狭くなります。

下の奥歯などでは、見る角度や姿勢のとり方が難しい場合があることも、報告されています。

拡大して見えることが、歯を残せることや、治療のあとの経過を約束するものではありません。

結果には個人差があります。

根管や亀裂の状態によっては、再治療や抜歯が必要になる場合もあります。

目で見るだけでは分からないことは、次のように補います。

分からないこと当院での補い方
かぶせ物が、噛み合わせや顎の動きに合っているかキャディアックスで顎の動きを記録し、咬合器をもとに形を決めます
お口の外での、技工物の細かな形技工用の実体顕微鏡で確かめます
決めた形が、使ったときに合っているか仮歯を使っていただきながら確かめます

よくあるご質問

歯科用マイクロスコープは、電子顕微鏡ですか?

いいえ。

レンズと光で、治療する部分を拡大して見る顕微鏡です。

カメラを取り付けると、見ている像をモニターにも映せます。

根管治療だけに使う機器ですか?

いいえ。

当院では、根管治療のほか、かぶせ物の合い方、仮歯や完成した歯の確認、歯周病の処置にも使っています。

マイクロスコープで見ている像は、モニターにも映りますか?

はい。

当院では、拡大した像を、治療の画像を映すモニターにも映して確かめています。

マイクロスコープだけでは、分からないこともありますか?

あります。

マイクロスコープで分かるのは、拡大した部分の形や境目です。

かぶせ物が噛み合わせや顎の動きに合っているかは、キャディアックスの記録と咬合器をもとに考えます。

マイクロスコープを使えば、歯を残せるのでしょうか?

マイクロスコープは、根管の形や根の先、亀裂などを拡大して確かめるための機器です。

そこで分かったことは、歯を残すことを目指した治療を考える材料になります。

ただ、根管や亀裂の状態によって見通しは異なり、再治療や抜歯が必要になることもあります。

参考にした資料

一般的なしくみ(光の当て方・倍率・両目で見るしくみ・記録)と、倍率による見え方の変化に、次の公開資料を参考にしました。当院のやり方は、院長の投稿と今のサイトの説明によるものです。

相談・お問い合わせ

医療法人社団 耆婆会 吉見歯科医院
〒194-0001 東京都町田市つくし野1-29-1 スクエア2 302(3階)
TEL 042-795-1359 FAX 042-795-1398
診療日: 月・火・木・金 10:00–13:00 / 14:30–18:00

初診は、検査と診断を行う初診コンサルテーション(自由診療・30分〜1時間)から始まります。他院での診断についてのご相談も、この中でお受けします。

噛めない、症状が強いなど緊急の場合は、お電話(042-795-1359)でご相談ください。

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